精神科の診察で自分に合った薬を処方してもらうために伝えるポイント

うつ病などの精神疾患の治療と再発防止をするうえで自分に合った薬を処方してもらうことはとても大切になります。

「そんなの当たり前じゃん」と思うかもしれません。

しかし、みなさんはこんな経験をされたことはありませんか?

  • 主治医が処方した薬を飲んでいるけど、なかなか改善しない
  • 良くならない、眠れないなど改善しないことを訴えると強い薬に変えられたり量を増やされる
  • 強い薬や大量の薬による副作用で余計つらくなる
  • 診察時間が5分とか10分しかないのにまともな処方なんて出来るのか?など。

筆者もかつて、うつ病治療がうまくいかなかった時代、上記のような状態だったので医師や薬に対して不信感を抱いていました。

現在の主治医になるまでに4回も精神科クリニックを変えました。

しかし、通院先を変えても状況は変わりませんでした。

通院時の時の主治医とのやり取りはいつもこんな感じでした。

主治医
主治医

どうですか~調子は?

筆者
筆者

全然良くならないです、つらいです、なかなか眠れないです

などと思いついたこと、思ったことをただ伝えているだけでしたので、

主治医
主治医

そうですか~ではこの薬に変えてみましょうかね

薬の量を増やしてみましょう、この薬も追加しましょう

などの処方となり、強い薬と大量の薬で副作用に苦しみ、日常生活にも大きな影響が出たり、嫌になって自己判断で飲まなかったりを繰り返していました。

以上のような感じで医師や薬に対して不信感を抱いていましたが、うつ病治療に医療は欠かせないので、どうすれば良いのかと悩んでいました。

そんな時、当時通所していた福祉施設で精神保健福祉士から「精神科の医師は患者から伝えられる情報で処方する薬を決めている。いかに主治医に自分の情報をきちんと伝えられるかで自分に合った薬を処方されるかが決まる」と言われてハッとしました。

診察に対する意識が変わったことで筆者の治療も変わってきました。

ここでは、筆者の経験を交えて「精神科の診察で自分に合った処方をしてもらうために伝えるポイント」を紹介いたします。

症状の状態

まずは現在の症状、つまり前回の診察から今回の診察まで症状の状態がどうだったのかを伝えます。

前提として自分の症状が何なのかを把握しておくことが大事です。

筆者の場合ですと、「抑うつ症状」「意欲減退」「不安感」「焦燥感」「自責感」などです。

症状を状態ごとに伝えるポイントは以下です。(訓練施設または仕事をしている場面を想定した伝え方です)

症状が良くならない場合

  • 一向に改善しない症状は何なのか
  • どのくらいの頻度で、どんな場面で症状が続いているのか出るのか
  • 症状によって日常生活や日中の活動、仕事などにどんな影響を及ぼしているのか

【伝え方の例】

  • 朝は相変わらず抑うつ状態が辛く、休む日が続いている
  • 出勤または通所しても抑うつ感で作業が手につかず早退する日が1週間に3回もある
  • 眠れない日が1週間以上続いている
  • 前回の診察から不安感と焦燥感が続いている
  • 休日は何もやる気が起きず寝てばかりの生活
    など

最近症状が出てきた(調子が悪くなってきた)場合

  • いつ頃から、どんな場面で、どれくらいの頻度で、どんな症状が出てきたのか
  • 引き金となった出来事は?生活上の変化は?
  • 日常生活や日中活動、仕事などに、どのように影響を及ぼしているのか

【伝え方の例】

  • ここ1週間前から朝は抑うつ感がひどく訓練施設または仕事に行くのがしんどく1日おきに休んでいる状態である
  • ここ2週間は集中力が続かずミスも目立つ
  • 先週の日曜日、職場での休憩中に偏頭痛で早退した
  • 休日は疲れ切っていて終日寝ている
    など

症状が良くなってきた(落ち着いてきた)場合

  • いつ頃からどんな症状が良くなってきたのか
  • どのくらい落ち着いている状態が続いているか
  • 日常生活や日中活動、仕事などの場面で良くなったことは

【伝え方の例】

  • ここ1週間くらい前から朝の抑うつ症状が軽くなって訓練施設または仕事に休まず行けている
  • 2週間くらい前から眠れるようになり早朝覚醒も起きていない
  • ここ1ヶ月、休日は午前から外出して友人と会ったり、買い物などの活動ができるようになった
  • ここ1ヶ月くらい前から仕事または訓練施設でも以前のようなひどい緊張感や不安感なく落ち着いて取り組むことができている
    など

ずっと症状が落ち着いている場合

  • 日常生活や日中の活動、仕事などを安定して取り組めているか
  • 日常生活や仕事などに変化はないか
  • 症状を安定させるために取り組んでいること、心掛けていること
    など

【伝え方の例】

  • 仕事または訓練施設には休まず行けている
  • 日常生活も安定して送れている
  • 夜は遅くても23時までに寝るように心掛けている
  • 食生活はバランス良く3食摂っている
  • 無理をせず余力を残す感覚で取り組んでいる
    など

処方されている薬について

精神疾患の治療でベースとなるのは服薬です。

服薬している自分にとっても、処方している主治医にとっても特に重要となるのが薬を飲み続けてみてどうだったのかです。

主治医は前回処方した薬がきちんと効いているのか、どのくらい効いているのか、副作用がどれくらい出て、その副作用が患者の生活や就労にどのくらい影響を与えているのかなど、患者からの情報で次に処方する薬を判断します。

薬について伝えるポイントは以下です。

薬で軽くなった症状について

  • 飲み始めてからどのくらいの期間で、どんな症状に対して、どんな効果があったのか
  • 症状が軽くなったことで日常生活や日中の活動、仕事にどれだけ良い影響を与えたのか

【伝え方の例】

  • 飲み始めて2週間くらいして朝の抑うつ症状が軽くなってきて仕事または訓練施設に行きやすくなった
  • 飲み始めたら夜眠れるようになったので朝起きられるようになった
  • 1ヶ月間飲み続けていたら意欲が少しずつ湧いてきて休日も少しずつ活動ができるようになった

薬の副作用について

  • 飲み始めてからどれくらいの期間で、どんな副作用が現れて、どれくらい続いているのか
  • 副作用で苦しいことは何か、どんな対処をしているのか
  • 副作用によって日常生活や日中の活動、仕事にどれだけ良い影響を与えたのか

【伝え方の例】

  • 飲み始めてすぐに下痢状態になり(ひどい時は1日に4回くらいトイレに行った)、1週間続いたが、しばらく様子をみていたら無くなった
  • 飲み始めてからすぐに身体が鉛のように重くて起き上がることさえ困難で日常生活を送るのが大変だった
  • 夜眠れるようになったが翌日眠気を引きずる日が10日くらい続いたので日中はコーヒーでなんとか凌いだ
  • 飲み始めてからずっと口が渇く日が続くので、こまめに水分を摂って対処している

日常生活について

筆者もそうでしたが、診察時に毎回主治医から食欲と睡眠について質問をされていませんでしょうか?

主治医は症状や薬についてだけでなく日常生活についても確認をします。

症状と日常生活は密接に影響しあっているからです。

日常生活についての伝えるポイントは以下です。

食欲と睡眠

生きるうえで食事と睡眠は必須となります。

食事と睡眠の安定が自分の健康状態を把握するバロメーターになるからです。

食事と睡眠に関して伝えることは、

  • 毎日決まった時間に食事が摂れているか
  • 食欲に変化はないか
  • 毎日決まった時間に眠れているか、寝付きはどうか
  • 就寝前に行っていること
    など

日常生活の安定は、食事と睡眠がある程度決まった時間に摂れているかがポイントとなりますので主治医にはきちんと伝えた方が良いです。

また、食欲と睡眠に関しては多くなっても少なくなっても報告しましょう。

症状や薬の影響も考えられるかもしれません。

日中の活動状況について

筆者の場合は食欲と睡眠の状況に加えて、どれだけ活動できているかも報告しています。

日中の活動状況を報告することで主治医は本人がどのくらい回復しているのか、どのくらい安定しているのかを知ることができます。

日中の活動状況について伝えることは、

  • 日中の活動量(訓練施設なら訓練時間、仕事なら勤務時間など)
  • 仕事または訓練施設が終わった後にどれくらい活動ができるか
  • 休日の活動量、気分転換をはかっているか
    など

主に体力と意欲がどれくらい安定して向上しているか、気分転換をはかれているのかを伝えることです。

時間帯や場面ごとの疲労や気分の状態

疲労や気分の状態を以下のポイントで伝えることも大事です。

  • 時間帯ごとの状態(起床時、午前、午後、夕方、就寝時など)
  • 場面ごとの状態(施設に通所しているとき、家にいるとき、休みのとき、どこかに出掛けたときなど)

自分の体調状態やバイオリズムなどを伝えるのです。

ストレスを始めとする物事の捉え方に変化があれば、それも伝える

日常生活を始め、仕事をしていけばストレス(出来事)に晒されます。

ストレス(出来事)に対しての捉え方は人それぞれですが、更に加えて言うなら人それぞれには思考の癖があります。

精神疾患を抱えている方に共通していることはネガティブに捉える傾向があることです。

ネガティブに捉えがちになってしまうことで自分を苦しめたり追い詰めたりしてしまうのです。

安定して働くことを目指すのであれば、治療においてストレス(出来事)の捉え方も重要になってきます。

もし、自分の中でストレス(出来事)の捉え方に変化が出てきたならば、その事を主治医に伝えた方が良いです。

主治医は薬の効果・副作用や症状の安定、日常生活だけでなく、症状の引き金となるストレスに対しての思考も大切な判断材料となるからです。

筆者の経験でも、ストレス(出来事)に対しての捉え方に変わってきたこと、どのように対処しているかを伝えたら服薬の調整をされました。

思考の変化についても主治医には伝えた方が良いのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「精神科の診察で自分に合った処方をしてもらうために伝えるポイント」について紹介しました。

自分に合った処方をしてもらえるように主治医にはきちんと自分の情報を伝えられるように準備しましょう。

是非実践してください。

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