精神疾患を患い、服薬をされている方々は自分が飲んでいるお薬に対してどのような意識・考えを持っているでしょうか?
こんな意識・考えの人はいませんか?
- 風邪薬と同じ感覚で処方された薬をただ飲んでいる
- 時々飲み忘れたりして抜けてしまう
- その時の状態によって自己判断で調整してしまう
などです。
こんな服薬の仕方は非常によくありません。
「自分に合った薬を処方してもらうために必要なこと」の最初にも記載してある通り、お薬は精神科治療ではベースとなります。
筆者もかつては服薬に対する意識が全然なっていませんでした。
なので当時は症状も不安定で働くことも出来ませんでした。
しかし、服薬に対する意識・考え方を持てるようになると症状も就労も安定しやすくなってきます。
ここでは、「精神症状の服薬治療で大切なこと」についてご紹介します。
服薬をきちんと守る
抗うつ薬を始め、精神疾患のお薬は服用し始めてから効果が出るまで1週間から2週間掛かると言われています(※個人差があります)。
一方で副作用が最初に出てくる場合もあります。
効果が出ないからといって自己判断で服薬を止めたり調整してはいけません。
筆者も症状が安定していなかった頃を振り返ると、勝手に服薬を止めたり自分で量を調整したりしていました。
逆に主治医の指示通りに服薬を守るように心掛けたら症状も徐々に安定して就労にも繋がっていきました。
主治医は患者の状態に合わせてお薬を処方しています。
主治医の指示に従って服薬を守りましょう。
もし、副作用で辛かったり減薬などをしたければ自己判断をせず、必ず主治医に相談しましょう。
お薬の理解
自分が服薬する薬なので基本的な効能や副作用は知っておく必要があります。
※ただし医師のように専門知識を持てというわけではありません。
重要なのは自分が服薬している薬について基本的な知識を知ることに加えて、自分の症状にどのような効能と副作用があるのかを知ることが大切になってきます。
以下ではお薬の理解についてのポイントをまとめます。
どんなお薬を飲んでいるのか
まずは処方されているお薬が何なのか理解することです。
処方される薬は人それぞれ内容も役割も違います。
- メインとなる主剤(抗うつ剤、抗精神病薬など)
- 頓服(抗不安薬など)
- 睡眠薬
- 副作用止め
薬物治療では処方されているお薬がそれぞれどんな役割と効能、副作用があるのかをきちんと理解することが大切です。
自分の治療なのだから医者任せにせず、積極的に治療に向き合いましょう。
お薬によって軽くなった症状
処方されたお薬、特に主剤によって軽くなった・良くなった症状を理解しましょう。
特に複数のお薬を飲んでいる人は、それぞれのお薬がどの症状にメリットをもたらしているのかを理解していきましょう。
症状だけでなく、睡眠や気分安定に関しても同様です。
お薬によって軽くなった症状の例としては以下のような感じです。
- 抑うつ状態が改善した
- 幻聴が治まった、または気にならない程度になった
- 眠れるようになった、中途覚醒・早朝覚醒がなくなってきた
- 気分が落ち着いた
など。
処方されている一つ一つのお薬には処方されている理由と意味があるのです。
もし分からなかったり、疑問を感じるのであれば遠慮なく主治医に相談してください。
また、ご自身の判断だけで服薬の調整をすることは絶対に止めましょう。
服薬を続けることで生活や就労にどのようなメリットをもたらしているのか
服薬を続けることで症状が改善した際に、日常生活や就労にもたらすメリットを認識できると服薬治療に前向きになれます。
また、メリットを知っておくことでお薬を自分にとって大きな武器として活用できるようになってきます。
メリットの事例としては以下のような感じです。
- 抑うつ状態が改善したことで朝起きて仕事に行くのが楽になった
- 抑うつ状態が改善したことでやる気が出て色々なことに取り組めるようになった
- 夜眠れるようになったことで日常生活が安定した
- 幻聴が聞こえなくなったことで生活が楽になった
など。
自分にはどんな副作用が現れ、生活や就労にどのように影響したか
お薬は効能といったメリットだけでなく副作用もあります。
なので処方されている薬が自分にどのような副作用をもたらし、生活や就労にどんな影響を与えてしまうのかも知っておく必要があります。
例としては以下のような感じです。
副作用
- 身体が重たい感じがする
- 眠気が残っている
- 頭がボーとする
- 口の中や喉が乾く
- 下痢や便秘が続く
- 手足が震える、落ち着かない
など。
副作用によって生活や就労に与える影響
- 眠くて仕事に集中できない
- 頭が働かない
- 思考や動きが遅くなり周りのペースについていくのが難しい
- 落ち着かずそわそわしてしまい集中できない
- 滑舌が悪くなりコミュニケーションが取りづらい
- 体重増加
など。
副作用を経験した時にどのような方法で対処したか
副作用は完全に取り除くことは難しいです。
主治医に相談して副作用止めの薬を処方してもらったり、薬自体を変えてもらったりと方法はありますが、それでも限界があります。
なので副作用に対して自分なりに工夫することが重要になります。
例としては以下のような感じです。
- コーヒーなどで眠気を覚ます
- 太陽の光を浴びて頭を働かせる
- こまめに飲み物を飲むことで乾きに対処する
- 起床後シャワーを浴びて眠気を改善する
- ムズムズ、そわそわして落ち着かない時は歩いたりジョギングをする、ストレッチをしてみる
- 食欲増進に対しては、毎日の食生活を記録して管理することで必要以上に食べないように気をつける
など。
間違っても自己判断で服薬を調整してはいけません。用量を守らないことで悪化する原因にもなります。
自己対処だけでは難しい場合は主治医に相談しましょう。
断薬した経験がある場合、再発や症状にどのように影響を与えたか
過去に断薬をした経験がある方は、再発や症状にどのように影響したか整理しておきましょう。
服薬を続けるためには、続けなかった場合どうなったか(デメリット)を知っておくことで二度と同じ思いをしたくないという思いから断薬を防ぐ確率を高めていくことができます。
断薬した場合の例は以下のような感じです。
- 抑うつ状態が再発して何も出来なくなった、仕事に行けなくなった
- 幻聴が活発になり日常生活や仕事が出来なくなった
- 入院になってしまった
- 妄想が活発になり人間関係が悪化してしまった
など。
規則正しく服薬を続けるための方法
服薬を続けるための方法を持っておくと飲み忘れを防ぎやすくなります。
例としては以下のような感じです。
- お薬カレンダーに入れておく
- お薬管理やリマインダーなどのアプリで管理
- 服薬するごとに手帳やカレンダーにシールを貼る
- 一緒に住んでいる人に声掛けしてもらう
- 朝飲み忘れて出かけた時にために予備の薬を持ち歩く
など。
アルコールと薬の悪い関係を理解する
働いていた方であれば、ストレス解消や付き合いなどでお酒を飲む人が多いと思います。
ただ、抗うつ剤や抗精神病薬、抗不安薬の多くは、アルコールとの相性がよくないと言われています。特に薬とアルコールの同時摂取は危険です。
また、お酒を飲んだ夜は服薬しないといった行為をする方もいますが、自己判断での服薬調整は再発の可能性が高まるので絶対によくありません。
お酒が好きな方にとっては非常に辛いかもしれませんが、安定した生活や就労生活を目指すのであればアルコールを控えたほうが良いです。
もしどうしても飲みたい時は、主治医に相談してください。
まとめ
更に付け加えるなら自分の薬に関して、なぜその薬がその量だけ処方されたのか、副作用も含め理解している事も必要です。
いかがでしたでしょうか?
「精神症状の服薬治療で大切なこと」についてご紹介しました。
主治医は、患者の症状や状態に合わせてお薬を処方しています。
自分の治療であり、自分が服薬する薬である以上、自分が服薬する薬を理解することは大切です。
服薬を守ることはもちろんのこと服薬治療の理解を深め、積極的に向きあっていきましょう。
わからなければ遠慮なく主治医に確認しましょう。
